よくあるご質問

他社製品との違い、比較は何ですか?

他社の遠隔操作用リモコンも市場に存在していますが、それらは操作者の視認範囲内でのみ使用可能です。一方、弊社の遠隔操作システムは、重機に搭載されたカメラの映像を操作側に送信することで、インターネット環境が整っていれば、例えば1,000Km離れた場所からでも操作が可能です。ARAVでは、関連技術に関してこれまでに4件の特許出願を行っております。

建機遠隔操作の法令規制(届出の有無)はありますか?

法的規制は特にありません。ただし、重機のキャビン内が無人の状態で工事を行う無人化施行自体は、雲仙普賢岳の復旧復興工事をはじめ、30年以上の歴史があります。無人化施行そのものを規制する法律は現在ありませんが、現場の安全確保や法令遵守には十分ご注意ください。

遠隔装置点検等の条件(日常点検、月次点検は有資格者)はありますか?

納品後に提出する項目を点検してほしいと案内しております。特別な資格は不要ですが、適切な点検ができる担当者が実施することを推奨いたします。

メーカーの保守点検事項に気を付けることはありますか?

点検や運転に必要な免許はありません。保守点検の際は、弊社の機器を取り外していただいた後、メーカーの保守点検をお願いいたします。ただし、適切な取り扱いや安全対策を講じてください。

通信ラグ(ダンプ投入時のタイミング)はどの程度ありますか?感覚的にどの程度遅れますか?

操作コマンド0.1秒、映像0.3秒程度の遅れがあります。円滑なオンラインミーティング時のような感覚を想像していただくと良いでしょう。

カメラの視認性(異物混入時や出荷等の異物発見、バケット内部付着)はどの程度になりますか?

現場のネットワーク環境によって解像度が異なります。現場施設内での遠隔操作であれば4Kの画質、インターネット経由での現場施設外からの遠隔操作であればHD画質での映像配信が可能です。ただし、映像品質や視認性に関しては、状況に応じて異なるため、適切な判断や確認が必要です。

緊急停止装置は搭載可能ですか?

ARAVの遠隔自律製品は、緊急停止装置の送信機および受信機を標準で搭載しております。緊急停止装置の送信機ボタンを押下、もしくは送信機の電波の届く範囲外に重機が位置する場合に緊急停止作動状態となります。緊急停止作動状態になった場合、重機はセーフティレバーOFFもしくはエンジンOFFの挙動となります。どちらの挙動になるかはご購入時にご選択となります。

周囲に人がいないことが条件となりますか?

重機周囲に作業員がいない場合での導入を強く推奨しております。バックホウであればの旋回範囲内立ち入り禁止措置を設ける等、現場の安全確保を徹底した上でのご利用をお願いしております。

ダンプ等の接触の可能性はどの程度ありますか?どういう時に起きると考えられますか?

カメラの映像のみで判断することが基本装備となります。別途自律停止オプションを搭載可能な重機であれば、重機が壁や障害物に近付いた場合に減速致します。しかしながら自律停止オプションはあくまで被害軽減措置のため、衝突を完全に防ぐものではありません。適切な操作や判断が重要です。

バケット投入時の安全確認方法(対ダンプ、他設備)はカメラ映像頼みとなりますか?

基本装備ではカメラ映像頼みとなります。 カメラ以外の機材を要望された場合、設備や重機、また条件によっては可能な場合もございます。ただし、適切な安全確認や判断が重要です。

安全に重機を動かすための条件整理(運転開始、バック、右左折時の安全確認方法他)を教えてください

重機を安全に運転するためには、まず周囲に作業員がいないことを確認し、遠隔操作装置を利用してください。カメラ映像で周囲を確認し、遮蔽物がある場合はクラクションを鳴らして自機が作業中であることを周囲に知らせてください。また、運転開始、バック、右左折時などの操作においても、カメラ映像を十分に確認し、安全な操作ができることを確認してください。適切な判断や確認が重要です。

通信条件はありますか?

光回線を設置、もしくは携帯電話の電波が届く場所であれば基本的にはどこでも通信は可能です。ただし、通信キャリアとの契約条件や状況によっては制限が適用される場合があります。また、トンネル工事など光回線や携帯電話回線が利用できない場所では、現地専用のネットワークを構築させていただく場合があります。この場合、遠隔操作範囲は敷地内に限定されることがあります。

作業環境(蒸気、天候)・周辺粉塵等のカメラ(視野確保)の視認性について教えてください

前提条件として、窓ガラスがついていない重機には弊社製品の設置は行いません。運転席の内部(キャビンの中)にカメラを設置します。そのため、ワイパーを動作させても視界を確保することが困難な作業環境(例:窓ガラスの曇りや粉じん等)は、利用対象外となります。

大雨・雷・台風時などの荒天時はどこまで許容(操業可能かの判断)出来ますか?

大雨時にカメラに雨粒が大量に付着したり、台風時の強風で落ち葉や袋などがカメラに付着した場合は、人の手で除去する必要があります。ただし、小雨やそれほど強くない台風の場合は、遠隔操作が役立つと考えられます。

設備故障ランプが点いた際やオイル漏れなどがあった際、気づくことが可能ですか?

希望に応じて、運転席内部を視認できるカメラを搭載することは可能です。そのカメラによって、社内のランプやメーターを確認することは可能かと思います。ただし、オイル漏れについては、カメラで気付ける保証はありません。自機とは別の重機に搭載したカメラ、あるいは柱等に設置したカメラがある場合は、そうしたカメラで個別に捉えることは可能です。

設備の異音(近くでないとわからない)や異常(パンクによる傾きなど)に気付けますか?

基本装備のカメラのマイクはWEBミーティングと同等程度の性能です。集音性の高いマイクを設置することも可能ですが、機器異常を感知する機器は別途手配されることを推奨します。

遠隔と実車運転はどのように切換え可能ですか?

重機に搭載する遠隔操作機器の電源をOFFにすることで、実車運転が可能となります。また、このとき遠隔操作機器を取り外す必要はありません。搭載したままでシートに座れますし、各種操作も手動で可能なスペースが確保されます。

設備・人災事故の際の補償、検証、状況報告などはどうなりますか?

納品物をカバーしたPL保険に加入致します。補償や検証については、実例で言うと個別に相談と契約を結ばせていただいております。ただし、運用上で不適切な使用や維持管理を怠った場合は、弊社での責任を免れることがあります。

クラクションは鳴らせますか?

標準機能ではありませんが、クラクションオプションを別途購入いただくことで利用可能となります。

オペレーターは運転が楽になると思いますが、管理が大変になることはありますか?

遠隔操作の始動・終了にそれぞれ5分間程度の準備時間が必要となります。遠隔操作には利点がありますが、管理面での負担が増える可能性があります。オペレーターは、始動・終了時の準備やシステムのメンテナンス、トラブルシューティングに時間を割く必要があるためです。遠隔操作システムの効果的な運用を確保するために、適切な研修やサポート体制の整備が重要です。

オペレーターが感覚的にやっていることが、どこまで操作者に感じ取れますか?重機レバーの感覚が伝わるものはありますか?

費用対効果を考慮し、建機の傾きや振動のフィードバックは導入しておりません。現場の映像および音といった情報で十分操作可能というご意見を頂いております。過去に研究室へのサンプル納品実績はございますが、法人向けで購入されたことはありません。法人導入となった場合、コストが非常に高価となるため、検討されることが少ないです。